2023年度
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施設で過ごされる中から見える、利用者様の新しい姿

所属 社会福祉法人 厚慈会 特別養護老人ホーム国見の里 介護職 新田 莉絵さん
社会福祉法人 篤心会 特別養護老人ホーム孝の郷 介護職 菅野 日陽さん

お話してくれた介護職員
  • 新田 莉絵さん

    社会福祉法人 厚慈会
    特別養護老人ホーム国見の里
    介護職

  • 菅野 日陽さん

    社会福祉法人 篤心会
    特別養護老人ホーム孝の郷
    介護職

介護の仕事を始めたきっかけは?

新田さん

私は、高校生のときまで「介護の仕事をしたい」とは思っていませんでした。母が家で祖母を7、8年介護していたこともあり、社会人として仕事をしてみると、同い年の人と話すよりも年齢が上の人と話しをするほうが楽しく、だんだんと「介護の仕事をしてみたい」と思うようになりました。別の仕事をしていましたが、介護の仕事をしている友人から、「一緒に働いてみない?」と誘われたことをきっかけに、介護職になりました

菅野さん

私が介護の仕事を始めたきっかけは2つあります。1つ目は、父と兄が介護の仕事をしており、2人の働く姿を見て「自分も介護の仕事をやってみたいな」 と思ったことです。2つ目は、中学生のときの福祉体験です。現在勤めている、特別養護老人ホーム孝の郷に伺ったのですが、当時は利用者様と話すことに戸惑いや恥ずかしさがあり、 あまりコミュニケーションを取ることができませんでした。 しかし、近くにいた職員の方が私と利用者様のコミュニケーションの起点となってくださり、そのおかげで利用者様と楽しくお話をすることができました。そのような職員の方の姿を見て「私も将来こんな職員になりたい」と思ったことが、介護職を目指そうと思ったきっかけです。

介護職のやりがい・魅力は?

新田さん

利用者様の笑顔ですね。施設に入所してすぐの利用者様は、「家に帰りたい」「娘に会いたい」「息子に会いたい」と寂しそうにおっしゃいます。ですが、だんだんと施設で過ごされるうちにそれぞれが楽しいことや好きなことを見つけ、「私はこんなことが好きなんだよ」などと職員に対して笑顔で教えてくださるようになっていきます。また、「あなたにやってもらいたい」「皆で一緒にレクリエーションをしていると楽しい」とおっしゃりながら利用者様が笑顔になる時にやりがいを感じます。

菅野さん

利用者様との日々の生活の中で、感動や達成感を得られることがやりがいです。入社して1年目のとき、利用者様の最期をお看取りさせていただいたことがありました。この利用者様は、普段、なかなか笑顔を見せてくださらない方だったのですが、私達職員が「〇〇さん笑って」と声をかけると笑ってくださる、とても優しい方でした。亡くなられたときは、感謝の気持ちと悲しさが入り混じった複雑な気持ちに包まれたことを覚えています娘様から「今までありがとうございました。この施設でよかったです」とおっしゃっていただけたときは、「まで介護をすることができてよかったこの仕事をしていてよかったと心から思いました。

また、別のエピソードになりますが、若いときに裁縫の先生をされていた利用者様がいらっしゃいました。その利用者様は体の右側半分に麻痺があり、普段から右手をうまく動かすことができません。施設内で巾着袋作りを行うレクリエーションがあったとき、利用者様の隣で私が裁縫を行っていると、私の裁縫の手さばきが見るに堪えなかったのか「私に貸してください」とおっしゃり、左手を使って巾着袋を縫い始めたんです。 縫っているときの利用者様の表情は、いつも以上に目が輝いており、先生をしていたときのことを思い出していたんだろうなと感じました。 普段の生活では見ることのできない表情にとても感動しました

今後の目標

新田さん

これからは、周りの職員が仕事の面などで困っているとき、「助けてほしい」と思ったときに頼ってもらえる先輩職員になりたいです。介護職としての経験が増えてきたため、私が伝えられることや教えられることも増えてきました。新しく入職した職員は、最初はわからないことだらけで不安だと思います。誰かに聞いて相談したいけど誰に聞いていいかわからないときや、仕事をしていて辛いなと思ったときに私を頼ってもらいたいです。一言でもいいので「こんなことで悩んでいるんです」「困っているから聞いてほしい。」と相談してもらえる先輩職員になることが今の目標です。

菅野さん

今後の目標は、まずは介護福祉士の資格を取ることです。4月で介護士になり3年目に入ったので、国家資格の取得を目指しています。そしてゆくゆくはキャリアマネージャーやリスクマネージャーといった職位に就き、より施設に貢献したいと思っています。1日1日を大切にしながら仕事をして、これからも頑張っていきたいです。