仲間と一緒に一人ひとりの人生をサポートできることがやりがい
所属
社会福祉法人安積福祉会 特別養護老人ホームカーサ・ミッレ 介護職 伊東葵さん
社会福祉法人心愛会 ハーモニーみどりヶ丘デイサービスセンター 介護職 本名美咲さん
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本名美咲さん
社会福祉法人心愛会
ハーモニーみどりヶ丘デイサービスセンター 介護職 -
伊東葵さん
社会福祉法人安積福祉会
特別養護老人ホームカーサ・ミッレ 介護職
介護の仕事を始めたきっかけは?
本名さん
介護に興味持ったきっかけは、幼い頃から高齢者に囲まれて過ごしてきたことが影響しています。私の出身は会津地方の金山町という地域で、今では高齢化率が61.9%(※)にもなります。小学生のときに参加していたボランティア活動では高齢者のみなさんと接することが多く、おじいちゃん、おばあちゃんが大好きでした。中学生になった頃から、小さいときに私を支えてくれた高齢者のみなさんを、今度は私が支えていきたいという思いが強くなり、介護職を目指すようになりました。
※令和5年7月1日現在は61.3%
伊東さん
きっかけは大きく2つあります。1つ目は、子どものときから祖母と過ごすことが多く、祖母の友達が自宅に来てくれたときも一緒に遊んでもらっていたなど、高齢者と関わる機会が多くありました。2つ目は、中学生のときに足を怪我して入院した時、看護師さんに心を救われた経験です。この2つの経験から、将来は大好きな高齢者に関わりながら、人の心を救えるような仕事をしたいと思い、高校を卒業した後に介護職の仕事に就きました。
介護職のやりがい・魅力は?
伊東さん
仕事を始める前は、介護の仕事はおむつ交換、食事や入浴のお手伝いをすることが仕事だと思っていましたが、実際に働き始めるとイメージが変わり、今はチームで協力しながら利用者様らしい生活をサポートする素晴らしい仕事だと強く感じています。
数年前、飲み込む力が弱くなってしまい、食事をするとむせてしまう利用者様がいらっしゃいました。その方が会話の中で「イチゴを食べたい」とおっしゃっていたため、大好きなイチゴをなんとかして食べていただくことはできないかと思い、リハビリの先生や看護師、ご家族様と話し合いを進めながら、食べられる方法を模索しました。食べる時の姿勢や量を考え、舌の動きが良くないと飲み込む力が弱いので、舌のトレーニングや顔まわりのマッサージ、飲み込む練習なども行いました。栄養士さんからは「イチゴを潰し、練乳と混ぜて食べていただくのはどうだろう」とアドバイスをもらいました。最終的には、イチゴを召し上がっていただくことができ、「美味しい」の言葉を聞けたときは、介護をしていて良かったと感じました。介護はチームみんなで支え合いながら行う仕事です。何か悩みがあるときは近くに仲間がおり、抱え込むことがありません。仲間たちと一緒に、利用者様一人ひとりの人生をサポートできることがやりがいです。
本名さん
高齢者に対する知識を身に付けることで、プラスに考えられることが魅力だと思います。介護の知識が何もないと、例えば、歩くのが遅い方がいるとイライラしてしまったり、何回も同じことを言ってしまう方に「さっきも言ったでしょ」と怒ってしまったり、マイナスに捉えてしまうかもしれません。ですが、介護の知識を身に付けることで、高齢者に対する考え方をプラスに変えることができます。先ほどの例で言うと、歩くのが遅い方に対しては、膝が痛いのかもしれないと気遣うことができます。何回も同じことを言ってしまう方に対しては、私の話し方を変えてみるなど、知識があることで高齢者を多面的に考えられるようになりました。もちろん、そのように考えられる時ばかりではありませんが、マイナスに考えないような抜け道を得られるようになったと思います。
また、日々たくさんの刺激を受けながら働けることもやりがいのひとつ。介護は、毎日同じ仕事をする訳ではありません。そのときの利用者様の状況によって、仕事がガラッと変わることもあります。そのため、日々異なる学びや達成感を得られています。
加えて、人が変化していく過程に関われることもやりがいですね。ご家族様から「デイサービスに行くようになって、おじいちゃんの表情が変わりました」「家ではあまり話さないのに、デイサービスに通っているうちにだんだんと話をしてくれるようになりました」といった言葉を聞けると嬉しくなります。利用者様の中には介護されることに嫌悪感を抱いており、「介護してほしくない」とおっしゃる方もいます。ですが、そういった利用者様とも長く関わっていくうちに「ありがとう」と言ってもらえると達成感があります。福祉・介護の仕事をしている多くの人がそうだと思いますが、やはり感謝の言葉をもらえるときが1番嬉しいです。
今後の目標
本名さん
自身の技術を高めていくだけでなく、利用者様やご家族様に寄り添い、信頼される介護福祉士を目指していきたいです。また今日のように、福祉・介護の仕事に興味がある周りの人たちへ、この仕事の楽しさとやりがいを伝えることで、少しでも高齢者の支えになる存在を増やしていければと思います。
伊東さん
私も同様で、これからも知識や技術を高め、今のチームの皆と共に利用者様一人ひとりの「人生が楽しかった」を聞き逃さないようにしたいです。加えて、ご家族様の思いも汲み取り、「ここに入れて良かった」と思えるようなサポートをしていきたいと思っています。