介護は、人生の最後の時間に関われる数少ない仕事
所属
社会福祉法人安積福祉会 介護職 森幸則さん
社会福祉法人安積福祉会 介護職 笠井真希さん
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森幸則さん
社会福祉法人安積福祉会 介護職
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笠井真希さん
社会福祉法人安積福祉会 介護職
介護の仕事を始めたきっかけは?
森さん
介護の世界に携わり約10年以上が経ちますが、もともと介護とは全く縁がありませんでした。高校は工業高校の機械科に進学し、卒業後は製造業に就職。しかし、勤めていた会社が不景気の影響を受け、仕事がなくなってしまう事態に陥りました。毎日出勤しても機械の掃除をするだけになってしまい、「このままでは長く勤めていくことは難しいだろうな」と感じ退社を決意。その後、介護の仕事に就いていた友人から話を聞くうちに、「自分も人と関わる仕事をしてみたい」と思うようになりました。ハローワークの職業訓練でヘルパー2級の資格取得の講座があったため、資格取得を目指し勉強を始めました。私が生まれたときには既に祖父母は亡くなっており、高齢者との関わりがなかったため、座学や実習で学ぶこと全てをとても新鮮に感じたことを覚えています。人の役に立っている、人の健康に関われている、というやりがいを実感しました。約3ヶ月を経て資格を取得し、介護施設での勤務をスタートしました。
笠井さん
私には障がいを持つ家族がおり、加えて両親が高齢だったため、幼いときから福祉・介護分野に興味がありました。高校の進路を決める際、少子高齢化が進行し、福祉・介護の分野の社会的ニーズが高まっていることを感じ、介護の専門学校への進学を決めました。
介護職のやりがい・魅力は?
森さん
たくさんの魅力がありますが、私が感じる1番の魅力は、介護の仕事は1人ではなく、チームケアであることです。1人の利用者様を介護するときも、ケアマネージャーさん、看護師さん、相談員さん、栄養士さん、そして介護職と、様々な役割を持った専門職がチームになりケアに当たります。中でも、利用者様へ直接的なケアを行うのが介護職です。利用者様との距離が特に近いため、利用者様に対して良くも悪くも様々な影響力が介護職にはあると思います。「この利用者様とは、どのように接したらいいかな」「どのようなケアが1番良いのだろう」と迷い、悩むこともありますが、そのようなときはケアマネージャーさん、看護師さん、相談員さん、栄養士さんなど周りの専門職に相談することができます。信頼でき、困ったときに助けてくれる仲間がたくさんいます。1つの課題に対して、チームで対応できることが介護職の魅力だと思います。
笠井さん
私が介護の仕事で魅力に感じるところは、利用者様、そしてご家族様から日々感謝の言葉を頂けること、そして人の役に立っていると感じられることです。私は老人ホームに勤めているのですが、入居者様の人生の最期の時間に携わることになります。介護職は、人生の最期の時間に関われる数少ない仕事です。入居様が亡くなるまでの時間に関わり、人生の最期を締めくくる。そういった瞬間のケアをさせていただきます。責任も伴い、とても大変な仕事ですが、そういったケアを通して利用者様をお看取りしたあと、ご家族様から「この施設に入れてよかったです」「この施設の介護士さんたちの対応がとてもよかったです」というお言葉をいただいた時。、この仕事に就いてよかったと実感します。
今後の目標
森さん
私は話すことが苦手なので、皆さんのような、これから介護職を目指す若手の方が職場に来られたときに、現場の業務を通して介護の魅力を伝えていくことが目標です。私が魅力を伝えることで、今度は皆さんが周りの方々へ介護の魅力を伝えていく、そのような循環ができたら嬉しいです。
笠井さん
今後の目標は、後輩の方々をフォローできるような上司になることです。私が今まで仕事を続けてこられたのは、上司の方々の存在があります。もちろん、ミスしたときには厳しい言葉をかけられることもありましたが、その言葉も私に対する期待があったからだと考えています。自分がいろいろな上司の方に支えられたことを、今度は私が後輩へ返していきたいなと思っています。